■ はじめに|その膝の痛み、ただの「使いすぎ」だと思っていませんか?
「ゴルフの後、いつも膝がジンジンする…」
「スイングをすると、膝の内側がズキッと痛むことがある」
そんな経験はありませんか?
年齢を重ねても楽しめるゴルフ。しかし、膝の痛みがあると、思い切ったスイングができなくなったり、ラウンド後に疲労感が残ったりして、プレーの楽しさが半減してしまいます。
「年齢のせいかな」「少し練習しすぎたかも」と考え、湿布やサポーターなどで様子を見ながら対応している方も少なくないかもしれません。
でもその膝の痛み――もしかしたら“膝そのもの”ではなく、体の使い方やスイングのクセが原因かもしれないのです。
この記事では、ゴルフスイングに潜む膝への負担のメカニズムと、その裏にある「身体のクセ」「スイング特性」、そして「運動連鎖の不具合」について、わかりやすくお伝えします。
「膝を治す」前に、「なぜ膝に負担が集中しているのか」を知ること。
それが、痛みの改善への第一歩です。
■ ゴルフで膝が痛む原因のひとつに「半月板」の問題があります
ゴルフで膝に違和感を覚えるようになったり、ラウンド後にズキズキとした痛みが残るようになったりすると、「もしかして膝のどこかが悪いのかも…」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
実際、膝の痛みを訴えるゴルファーの中には、病院で「半月板損傷」と診断されるケースもあります。
半月板という言葉は聞いたことがあっても、どんな働きをしているのか、なぜゴルフで傷みやすいのかまでは意外と知られていません。
膝の中にある軟骨「半月板(はんげつばん)」は、関節にかかる衝撃を吸収し、関節の動きをなめらかに保ちつつ、膝の安定性を支える大切なクッションです。
普段の生活ではあまり意識しないこの半月板ですが、スポーツの動作、とくにゴルフスイングのような複雑な動きの中では、大きな役割を担いながらも非常に負担がかかる部分でもあります。
実際のバイオメカニクスで考えると、ゴルフスイングは体重移動や回旋、踏み込みといった動作が連続的に起こるため、半月板にとっては大きな負担となります。特に右打ちゴルファーの左膝には、次のような負担がかかります。
- 切り返しからインパクトにかけて、膝には体重の数倍にもなる強い圧縮力がかかる
- 骨盤の回転によるねじれ(回旋)
- 急激な地面反力と体の移動による剪断(ズレ)
- 切り返しからインパクトにかけて、膝が内側にぐっと押し込まれるような力がかかる(外反モーメント)
これらが繰り返し半月板に加わると、微細な損傷や変性(すり減り)につながると考えられています。
特に40代以降では半月板の弾力性が低下し、負荷によって傷みやすくなるとの報告もあり、実際、臨床の現場でも、「スイングを繰り返したり、ゴルフの後に、膝の奥にズキズキした痛みを感じるようになった」と話す方も少なくありません。
■ 膝ばかり気にしていませんか? 原因は別の場所にあるかもしれません
ゴルフスイングは、体全体が連動して動く「運動連鎖(キネティックチェーン)」によって成り立っています。
股関節、体幹、胸椎、足関節…どこかの動きに制限や弱さがあると、それを補おうとして他の場所が必要以上に頑張ることになります。
そして、その影響を受けやすい場所が、膝なのです。
こんな体のクセが、膝に負担をかけているかもしれません
身体のクセ | 膝への影響 | よくあるスイングのクセ |
---|---|---|
股関節の内旋制限 | 骨盤が回らず、膝がねじれる | スウェイ・スライド |
胸椎の硬さ | 上体が回らず、膝で補う | アーリーエクステンション |
体幹の弱さ | 軸がブレて膝に剪断力がかかる | 前傾姿勢の崩れ |
足首の硬さ | 地面反力が使えず、膝が代償 | インパクト時のぐらつき |
これらの問題は、見た目のフォームだけでは分からず、身体の評価によるチェックが必要です。
■ 膝の痛みを減らすには、「膝にやさしい体づくり」から
半月板は一度傷むと元に戻りにくい組織ですが、膝にかかる“過剰なストレス”を減らしていくことで、快適にゴルフができるようになる方が多いです。当院のゴルフケアのアプローチを簡単にご紹介しておきます。
フィジック恵比寿が行う3つのアプローチ
- 膝の負担につながる体のクセを見つけるTPIスクリーニング
・股関節・胸椎の可動性
・体幹や殿筋の安定性
・その他、ゴルフに必要な動作評価 - 関節・筋膜の調整(カイロプラクティック施術)
・股関節や胸椎の可動域改善
・筋膜リリースで全身の連動を高める
・膝の負担になる悪循環を断ち切る - ゴルフ特化型トレーニング指導
・体幹や膝を支える筋肉の強化
・スイングのクセに合わせた可動域エクササイズ
・負担の少ない効率的な回旋動作トレーニング
■ 実際のゴルファーの症例を知りたい方へ
「どんな体のクセが膝の痛みに関係していたのか?」「どんなケアで膝の痛みが楽になったのか?」――そんな疑問をお持ちの方は、実際に当院でサポートしたゴルファーの症例紹介をご覧ください。
▶ 【症例】ゴルフスイングで膝の痛みが悪化…「半月板損傷リスク」と“足首・股関節の動き”の深い関係
▶ 【症例】膝の半月板に負担が集中?左膝の痛みが改善した体の使い方とは
■ 痛みを我慢せず、動ける体に変えるという選択肢
膝の痛みは、「このままだともっと大変なことになる」という体からの声かけかもしれません。
なぜ膝に負担がかかっているのか?を見直してみることが、根本的な改善への近道になります。
「膝の痛みをかばうスイング」を続けていると、気づかないうちに他の場所に負担がかかり、プレーの質が落ちたり、他のトラブルを引き起こす原因になることもあります。
“膝に負担の少ない動ける体をつくる”ことが、ゴルフを長く楽しむための秘訣だと思います。
■ まとめ|膝が痛い。でも、ゴルフは諦めたくないあなたへ
膝に不安を抱えながらも、「できるだけ長くゴルフを続けたい」と願う方は多くいらっしゃいます。
そんな思いに寄り添いたいという気持ちで、この記事を書きました。膝の痛みに悩むゴルファーの皆さまにとって、今回の内容が少しでも参考になり、何かの気づきやヒントになれば嬉しく思います。
無理せず、楽しく、そして長くゴルフを続けられるように。私たちはそのお手伝いをさせていただきます。
“痛みなく、心からゴルフを楽しむ” そんな未来を、一緒に目指していけたら幸いです。
フィジック恵比寿の「ゴルフ整体・ゴルフケア」について詳しく知りたい方はこちら
ゴルフに本気で向き合いたい方へ。体の根本から整えることで、痛みなくスイングを楽しむ体づくりをサポートします。
ゴルフ整体なら フィジック恵比寿
恵比寿・広尾・渋谷エリアでゴルフの体のお悩みを改善したい方は、当院へぜひご相談ください。TPIメソッドを組み合わせたゴルフケアで、痛みの根本改善とスイングの向上をサポートします。
- 所在地:東京都渋谷区広尾1丁目7-22 ハイシティ広尾Ⅱ 401
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