頻繁な抱っこで生じる産後の肘の痛み
肘の内側の筋膜・腱が牽引されて起こるゴルフ肘
手首の機能障害も関与
30代女性 育児休暇中 港区に在住
◆来院までの経緯について◆
出産後3ヶ月で左肘の内側が痛むようになった。痛みは子供を抱きかかえるときや、家事で感じる事が多い。初めの頃は湿布薬で効果を感じていたが、徐々に悪化している雰囲気で不安になったため、当院をWEBで検索して来院した。
◆初回の状態と症状について◆
1、左手首、左薬指を曲げる動作で肘が重く痛い
2、肘の内側を押すとズキッと痛い
3、抱っこで頭を支えていると肘から手首の領域がだるくなる
4、慢性的な睡眠不足
4、慢性的な睡眠不足
◆検査とカイロプラティック施術◆
検査1 左前腕尺側の屈筋群の過緊張
検査2 同筋群の腱と筋膜の短縮
検査3 肩甲骨の可動制限
検査4 下部頚椎、上部胸椎の機能障害
検査5 手関節の機能障害
施術1 過緊張している筋肉のリリース
施術2 短縮を起こしている腱のリリース
施術3 背骨(下部頚椎、上部胸椎)の矯正
施術4 手首の緩やかな矯正
◆その後について◆
初めは週1回の施術頻度で合計7回の施術を行い、それ以後は経過観察とした。
肘の痛みは2回目の段階で減少がみられ、5回目の時点で8割改善した。
その後も自宅でのストレッチを継続してもらい、一旦の継続的な施術は一旦終了とした。
◆担当カイロプラクターのコメント◆
●ゴルフ肘とは
ゴルフ肘、またの名を内側上顆炎は、前腕の屈筋群が過剰に使用されることで起こる炎症性の障害とされています。ですが最近では炎症ではなく、組織の癒着や短縮、その他には疲労による血流障害などが関与していると認識されつつあります。この状態は、ゴルフのスイングや、反復的な腕の動作が原因で発生します。産後は関節が不安定になっていることが多く、抱っこや忙しい家事の負担によって起こりやすい傾向があるといえます。そのため、初めは手首周辺に腱鞘炎のような痛みが生じ、徐々に前腕の屈筋群が負担を強いられて肘の内側が痛み始めるという流れが多いようです。
●ゴルフ肘と筋膜の関連性
カイロプラクターが行う筋膜リリースは、これらの筋肉を包んでいる筋膜という組織を対象にしています。筋膜は、筋肉や内臓などを包む結合組織で、過度の負担やストレスにより硬くなることがあります。筋膜が硬くなると、血流やリンパの流れが阻害され、炎症が続いたり、癒着や短縮を増加させ、痛みが悪化することがあります。筋膜リリースを行うことで筋膜の緊張が和らぎ、血流が促進されるため、痛みの緩和や可動域の改善が期待されます。●カイロプラティックがゴルフ肘に与える影響
前腕の筋肉や関節の機能は、頸椎と密接に関連しています。前腕の筋肉を支配する神経は、頸椎(特にC5からT1の間)の神経根から出ています。頸椎のアライメントが崩れたり、神経根が圧迫されると、前腕や手の筋肉への神経伝達が妨げられ、筋肉の動きや感覚が低下するため、前腕の筋肉や関節の不調や痛みとして現れる場合があるのです。カイロプラクターは、頸椎の矯正を通してアライメントを整え、神経伝達を改善し、前腕や手の機能を正常化することを目指します。頸椎の調整が行われると、神経の圧迫が緩和され、前腕の筋肉や関節がより自然に機能するようになります。このように、局所的な筋膜リリースと、全体的な神経機能の改善を組み合わせることで、ゴルフ肘の症状を総合的にアプローチし、痛みの軽減と回復を促進することが当院のゴルフ肘アプローチのコンセプトです。
●最後に
フィジック恵比寿では様々な障害のご相談をいただいており、多角的な視点で最大限のサポートをご提供できるよう、オーダーメイドな施術を心がけています。肘の問題はご相談が早いほど改善までの時間が短くなる傾向があるため、放置せずにご相談ください。障害の無い快適な体で、忙しい日々を乗り切っていただければ嬉しい限りです。
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