スイング中の腰の痛みと足の神経症状に悩むゴルファーが、再びラウンドを楽しめるようになるまで

【来院の背景】

40代男性。ゴルフ歴15年。月に3〜4回ラウンド。
約半年前から徐々に右腰に鈍い痛みを感じ始め、しばらくして右足にもしびれが走るように。特にスイング中に症状が悪化し、プレーに集中できない状況が続いていました。

整体やマッサージも受けてきたものの、根本的な改善には至らず、
「もう一度気持ちよくゴルフを楽しみたい」という想いから当院にご来院されました。

【検査と原因の推察】

初回はカイロプラクティック評価に加え、ゴルファー特有の動作パターンに着目したTPIスクリーニングも実施。
以下のような体の傾向がみられました。

✅ 股関節の可動制限
特に右股関節に顕著な内旋制限が見られ、可動域に左右差がありました。
ゴルフスイングにおける胸椎や股関節の回旋動作に制限があると、本来、回旋に適さない腰椎に代償運動が起こり、剪断・ねじれ・圧縮といった多方向からの力がかかりやすくなります。

✅ 体幹の安定性低下
体幹部の筋群がうまく連携せず、スイング中の重心移動に不安定さが出ていました。
その結果、体が横方向に流れたり（スウェイ／スライド）、前傾角が崩れたり（アーリーエクステンション）する傾向が強く、腰部に局所的なストレスが集中しやすい状態になっていたと考えられます。

こうした複数の体の制限が重なった結果、スイング中に腰椎にねじれの力が繰り返し加わり、椎間板へのストレスが蓄積していた可能性が高いと考えられました。
右腰の鈍痛と右足へのしびれは、そうした身体の使い方が背景にあったとみられます。

【施術内容】

症状の原因が単なる腰の不調ではなく、股関節・体幹・全身の連動性の問題にあると判断し、次のようなアプローチを実施しました。

• カイロプラクティック調整： 骨盤・股関節・胸椎を中心に、運動連鎖を妨げていた関節の可動制限を改善。姿勢制御と神経伝達の正常化を図りました。
• 筋膜リリース（IASTM含む）： 股関節・腰部・ハムストリング・胸腰筋膜など、ゴルフスイングに関わる筋膜の柔軟性を高め、関節の動きをスムーズにしました。
• 運動療法指導：
  • 股関節と胸椎の回旋可動域向上
  • 体幹のスタビリティトレーニング
  • 下肢から体幹への連動性を強化するメニュー
• セルフケア提案： 自宅でできるフォームローラーやストレッチ、簡単な体幹トレーニングをご提案し、再発防止と習慣化を支援しました。

【経過と結果】

初回の施術後には「腰の重だるさが軽くなった」とのお声。
数回の施術とセルフケアを続ける中で、スイング時の右腰の痛みは軽減し、右足のしびれも気にならなくなっていきました。

再評価では以下の変化が確認されました：

• 股関節と胸椎の可動性向上
• 体幹の安定性改善
• 力みによる代償動作の軽減

これにより、腰部への局所的なストレスが減少し、スイング時の身体の連動がスムーズになったと考えられます。
プレー後の痛みやしびれも再発しにくくなり、以前よりもスイングが安定し、球筋にも良い変化を感じておられました。

【お客様の声】

「正直、整体やマッサージでは良くならず諦めかけていました。でも、ここでは身体全体を丁寧にみてもらえたおかげで“なぜ痛くなるのか”がはっきり理解できました。動きも変わり、ゴルフがまた楽しくなったのを実感しています。」

【担当コメント】

腰の痛みと足のしびれは、ゴルファーの中でも特に悩みの多い症状です。
そしてこのような症状があるとき、体の中では椎間板に負担がかかっていたり、神経を圧迫しているような状態が背景にあることも少なくありません。

今回の方のように、他の施術を受けても良くならなかったケースでは、体の動き全体を見直すことがとても重要です。

痛みのある場所だけでなく、「なぜそこに負担が集まってしまったのか？」を丁寧に探っていくこと、
それが、ゴルフが楽しめる体づくりへとつながっていきます。

「スイングすると腰が不安」「足のしびれが気になる」――その不安が少しでも軽くなるように、しっかりサポートさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。