背骨と骨盤を守る“快適な座り方”のコツ
お腹が大きくなってくると、「どんな姿勢が楽なのか分からない」「長く座っていると腰や背中がつらい」…そんな悩みを感じる妊婦さんも多いのではないでしょうか。
実は妊娠中の姿勢は、骨盤や背骨、胎児の居心地(逆子にも)、内臓の働きにも大きく影響します。ここでは妊婦さんの体にやさしい“正しい姿勢と座り方”についてやさしく解説します。
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お腹が大きくなることで起こる体の変化
妊娠中は、お腹の成長に合わせて腹筋が前に引っ張られます。腹横筋、腹斜筋、腹直筋といったインナーマッスルがどんどん伸びていき、妊娠後期にはウエストが100cmを超える方も珍しくありません。筋肉のバランスが崩れると、骨盤が前に傾いたり、背骨が反ってしまい、腰や背中に負担がかかりやすくなります。
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猫背やスマホ姿勢が消化不良の原因に?
お腹が重たくなってくると、無意識に背中を丸めたり、イスに浅く腰かける姿勢になりがちです。とくに「スマホをのぞきこむ姿勢」が続くと、首が前に出て猫背になり、肩甲骨まわりが固まりやすくなります。
この状態が続くと、背骨の柔軟性が失われ、内臓の位置も圧迫され、つわりや胸やけ・便秘などの消化不良、呼吸の浅さや息苦しさにつながることもあります。
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背骨・骨盤・横隔膜を整える“やさしい座り方”
妊娠中に意識したいのは、骨盤を立てて座ること。深く腰掛け、背筋を軽く伸ばし、坐骨(おしりの骨)でしっかり座ると、骨盤と背骨の自然なカーブが保ちやすくなります。横から見たときの姿勢が、耳の穴・肩・骨盤の3点が直線状にくると自然と良い姿勢になります。
マタニティー・ハンズケアで背骨や肋骨回りの調整をおこなうことで、横隔膜の動きがスムーズになって深い呼吸ができるようになり、姿勢の改善に加えてリラックス効果や自律神経の安定にもつながります。
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インナーマッスルを意識すると姿勢が安定する
骨盤や背骨を支えているのは、外から見えないインナーマッスルの働きです。とくに腹横筋はコルセットのようにお腹を支え、姿勢を安定させてくれます。このおなかの筋肉は。肋骨や骨盤に付いており、胸椎から神経が出ているため、これらの関節を矯正して腹横筋が働きやすくなる環境を整えることをおすすめします。
イスに座るときや歩くときに「下腹をふんわり引き上げるように意識」するだけでも、自然と骨盤の位置が決まって肩や腰の負担が減っていきます。普段の姿勢が崩れていると、脳が間違った位置情報を認識しているため、その際には背骨の矯正を行ない、情報をアップデートしてあげることが正しい姿勢をつくる近道になります。
【まとめ】
妊娠中の姿勢は、赤ちゃんのためにもママ自身の体のためにもとても大切です。お腹が大きくなるにつれて崩れやすくなる姿勢を、“正しく整える”意識を持つことで、腰痛や背中の痛み、消化不良、逆子といった問題を予防することができます。
毎日の座り方やスマホの使い方を少し見直すだけで、体の軽さや呼吸のしやすさも大きく変わります。今日からできる小さな工夫で、心地よい妊婦生活を過ごしていきましょう。
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