赤ちゃんとママにやさしい“おなかの整え方”とは?
「妊娠してから便秘がひどい」「食後におなかが張って苦しい」「最近、甘い物がやめられない…」そんな悩みを抱える妊婦さんは少なくありません。実は、こうした症状の多くは“腸内環境”の乱れと関係しています。
腸は消化吸収の要であると同時に、セロトニンやメラトニンといった神経伝達物質の約2割がつくられる「第二の脳」とも呼ばれる大切な臓器。
腸内環境を通じて胃腸の働きを整えることは、便秘や下痢だけでなく、つわり、胃酸の逆流、ムカムカ感、頭痛や血糖の不安定さなど、全身の不調の改善にもつながります。
妊娠中の腸トラブル、その背景とは?
妊娠中はホルモンの影響や内臓の圧迫で、腸の動きが鈍くなります。便秘や下痢、ガスが溜まる感じ、食後の膨満感や「おなかが張って苦しい」といった状態もよく見られます。胃酸の逆流やムカムカ感といった消化不良も、腸の動きやバランスと深く関わっています。
また、「食後にどうしても甘いものが欲しくなる」現象は、血糖障害や血糖値スパイク(血糖値の急上昇と下降)とも関連しており、これも腸内細菌の種類や食後の消化吸収リズムが影響しています。
腸内フローラとホルモンのつながり
腸内には、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類の菌が存在します。妊娠中はホルモンや食生活の変化により、このバランスが乱れやすく、便秘・下痢・不眠・イライラといった心身の不調を引き起こします。特に腸内で作られるセロトニンは「幸せホルモン」として知られ、情緒の安定や睡眠ホルモンのメラトニンの材料にもなります。腸内環境を整えることは、赤ちゃんの発育はもちろん、ママ自身のメンタルと睡眠の質を守るためにも重要なのです。
妊婦さんにおすすめの“やさしい腸活”習慣
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- 水溶性食物繊維をしっかり摂る:ごぼう、大根、りんご、海藻、オートミールなどは善玉菌のエサになり、便の水分量も整えてくれます。
- 発酵食品で善玉菌をチャージ:ヨーグルトやぬか漬け、味噌汁を1日1品。悪玉菌の繁殖を抑える効果も期待できます。
- 腸の粘膜を強化する栄養素も忘れずに:発酵性食物繊維やオメガ3脂肪酸は腸のバリア機能を守り、リーキーガット(腸の粘膜に穴があく状態)を防ぐのに役立ちます。
- 食後にすぐ歩く:10分程度のゆったりウォーキングは、腸のぜん動運動を促し、血糖値スパイクも防げます。
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おなかのハンズケアでおなかを整える
食事や運動だけでは解消しにくい“内臓の緊張”や“腸のこわばり”をやさしくほぐす方法として、「おなかのハンズケア」もおすすめです。これは、妊婦さんのおなかに軽いタッチで手を当て、深部の内臓や腸の動きをうながすナチュラルケアです。
施術を受けた方からは「便通が整った」「胃のムカムカが減った」「おなかがやわらかくなった」といった声が多く寄せられています。
胃腸はストレスや緊張の影響を受けやすいため、やさしい手のケアによって安心感とリラックスを与えることで、自律神経のバランスも整いやすくなります。
【まとめ】
妊娠中の腸活は、単なる便通改善にとどまらず、消化、代謝、メンタル、睡眠、そして赤ちゃんの成長にも大きな影響を与える重要なケアです。便秘やガス、胃酸の逆流などの症状に悩んでいる方は、まずは「食べ方」と「腸内細菌のバランス」を見直すことから始めてみましょう。
水溶性食物繊維や発酵食品を日々の食事に取り入れるだけで、腸の働きが整い、自然と体も心もラクになっていきます。お母さんのおなかが整えば、赤ちゃんの成長もより健やかなものになります。毎日の食事と小さな習慣が親子の健康を優しくサポートしてくれます。
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