44. 出産後の不調を内側から回復する

骨盤・内臓・自律神経をやさしく整える“産後リカバリーケア”

出産は赤ちゃんとお母さんにとって新しいスタート。まだ何もできない生まれたばかりの赤ちゃんとの生活が始まる一方で、「体力が戻らない」「疲れがとれない」「気分が落ち込みやすい」など、さまざまな産後特有の不調を感じる方がいらっしゃいます。

ホルモンバランス、自律神経、骨盤のゆがみ、内臓の位置変化など、産後の体は目に見えないところでも大きな変化が起きているのです。ここでは、そうした出産後の不調を「外側と内側」から、やさしく整えるためのリカバリーケアについて、わかりやすくご紹介します。

 

産後ケア

 

骨盤矯正は“土台”を整える第一歩

出産で開いた骨盤は、育児による姿勢や抱っこの偏りなどで歪んだまま固まりやすくなります。骨盤が歪むと、背骨や内臓の位置にも影響し、腰痛、肩こり、むくみ、便秘といった不調の原因になることもあります。

当院で行っている産後の骨盤矯正では、的確な力加減でゆっくりと骨格のバランスを整え、関節や筋膜の動きを回復させる効果があります。

妊娠中に大きくなったおなかの重みで負担がかかった骨盤が元通りの状態に回復するお手伝いをしています。

 

産後に骨盤が引き締まった女性

 

「おなかのハンズケア」で“深部の疲れ”を解放する

妊娠中に圧迫されていた胃や腸、肝臓などの内臓は、出産後もすぐに自発的に元の位置に戻ることがありません。内臓の動きが鈍くなると、消化不良や倦怠感、冷え、生理不順の原因になることも。

当院独自のメソッド「おなかのハンズケア(内臓マニピュレーション)」では、やさしくおなかに手を添えて、内臓の位置と動きを調整します。胃腸の緊張がほぐれて深い呼吸がしやすくなり、体の奥からリラックスできる感覚が広がります。

 

自律神経の乱れが回復を妨げることも

ホルモンの急変、睡眠不足、ストレスなどで、自律神経が乱れやすいのが産後の特徴です。交感神経が過剰に働くことで、眠れない、焦りやすい、動悸がするといった症状が出ることもあります。

やさしいハンズケアで副交感神経の働きを高めることで、体内の回復スイッチが入りやすくなり、自然と落ち着いた気分や穏やかな眠りが戻ってきます。

 

 

産後ケア 股関節と骨盤の矯正

 

分子栄養学で“体の中から”の回復をサポート

産後は授乳や育児で多くの栄養が消耗され、たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミンB群などが不足しがちになります。これが疲れやすさや回復の遅れにつながることも。
分子栄養学や中医学の視点からアドバイスを行い、ご自身に必要な栄養素を補うことで体の中からリカバリー力を高めていくサポートが可能です。

 

産後の体調を整える食材

 

心と体のつながりを大切にした“トータルケア”

「痛いところだけ」「骨盤だけ」を見るのではなく、内臓や神経、栄養の状態まで含めて体全体を整えるのが、当院が提案する“産後リカバリーケア”です。

一人ひとりの体質や生活背景に合わせて、無理のないペースで心と体のバランスを調えていくことが、育児を楽しむ力や次回の妊娠に向けての回復にもつながります。

 

子供を寝かしつける妊婦さん

 

【まとめ】

産後の不調は、骨盤や筋肉だけでなく、内臓、自律神経、ホルモン、栄養のバランスなど、体の内側で起きている変化が大きく関わっています。だからこそ、表面的な対処ではなく、からだ全体をやさしく整えることが大切です。

「腰や背中の痛みがつらい」「もう少し楽に過ごしたい」と感じたときこそ、産後ケアのはじめどき。

あなたが本来のリズムを取り戻し、赤ちゃんとの時間をもっと穏やかに楽しめるよう、内側からのリカバリーケアを取り入れてみませんか?

 

 

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