2017年3月の勉強会テーマは、「心と体のアプローチ」
タイトル:心と体のアプローチってどうしたらいいの?
カイロプラクターや臨床家にとって必要不可欠な、患者様との上手なコミュニケーションの読み解き方について、WHO基準カイロプラクターであり、ストレスマネジメントを長年に渡り研究されている、健倖A&Hマネジメント代表の朝倉穂高先生に講師を務めていただける非常に貴重な機会が実現しました。
日時:2017年3月15日(水)10:30~17:30
場所:フィジック恵比寿 スタジオスペース
東京都渋谷区広尾1-15-6 ヒーロービル3F
JR恵比寿駅より徒歩4分
参加費:10,800円/人(税込)
募集人数:14名(残り2名)
対象:WHO基準カイロプラクター、またはそれに準ずる者。基礎医学知識を学んだ国家資格を有する臨床家。
【シラバス/セミナー概要】
昨今の腰痛治療の概念は大きく変化してきており、西洋医学においても腰痛患者に対する診かたが随分と変化してきています。
これまでは、どちらかと言うと構造医学に基づいた診断、治療がなされてきました。
しかし、医学が進歩する一方で腰痛患者は減るどころか増加の一途を辿っています。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など脊髄や神経根の圧迫説も今となってはもはや神話であり、そこで慢性腰痛患者に対して成果が上がっており注目されているのは認知行動療法です。
腰痛の原因ではっきりと分かっている重篤な脊椎疾患(腫瘍、炎症、骨折など)の合併を疑うべきred flags(危険信号)はわずか15%で、その他85%は原因が特定できない非特異的腰痛と分類されています。
そしてその非特異的腰痛の原因に心理社会的要因が関与していると言われています。
心理社会的要因とは?一言でいうならば心理的ストレスです。
そう、ストレス・・・。
なんと漠然的な原因なのでしょうか?
もしも、ストレスが病気の大きな要因だとすれば、一体どのようにアプローチしていけばよいのでしょうか?
近年、西洋医学のみならず我々カイロプラクティック業界においても体からのアプローチに限界を感じている臨床家が多いと聞きます。
また昔から盛業されている先生方でも、いままでと同じようなアプローチをしているにも関わらず、どうも良くならない
アジャストメントしても反応が得られないという相談を受けることがあります。
これまでは、カイロプラクティック・アジャストメントで良好な結果が得られてきたのに何故最近の患者さん達には効果が得にくい状態になってきたのでしょうか?
その背景には、IT革命による情報爆発の影響があるのではないかと思っています。
あまりの情報の多さとスピードについて行けず、社会環境も大きく変化を遂げています。
当然、人と人との結びつきやコミュニケーションの仕方にも変化が起こりつつあり、このような複雑化した状況が心理社会的要因を生み出していると考えます。
そこで、これまでに感じていなかったようなストレスがキッカケとなり腰痛や様々な病気を生み出しているとしたら、原因はストレスにあります。
そうであるとすれば、体だけにアプローチしていても焼け石に水。
原因を取り除かなければ、完治はよりいっそう難しいものとなります。
ストレスとは個々人で感情の捉え方によって変化します。
同じ情報であっても、何とも思わない人もいれば、傷つく人もいます。
本質的に原因を追究すれば、ストレスそのものも原因ではありません。
そうなってくると我々臨床家は、ますますそのアプローチに迷走してしまうのではないでしょうか?
ストレスマネジメントとアプローチを学ぶ
上記にも挙げたように、近年あきらかにストレスが原因であることに気がついているけど
どのようにアプローチしていったらいいのか分からないという先生が大勢いると伺います。
・患者さんがあきらかにストレスで苦しんでいる
・薄々ストレスが原因であると気がついているがあえて触れない
・本当はストレスに対してアプローチした方がよいと思っている
・何をキッカケにストレスにアプローチしていいか分からない
・もっと臨床スキルの幅を広げたい
・心と体の関係性は、頭では理解しているがどうしたらよいか悩む
・心身一如というが、分離してみている(分からないから)
・うつ病なども含めてあまり精神的な部分には触れたくないが、実際に困っている
・心理的トラウマで困っている
などなど、大よそ臨床家の皆さんがお困りの問題点はこのようなことではないでしょうか?
今回は実践の場で用いている臨床アプローチ法についてお話します。
実際に、どのようにして普段の臨床では患者さんとコミュニケーションをとっているかや、これまでの精神的アプローチの失敗談や安易に触れてはいけない経験談をもとに今後、皆様にとってどのような形で臨床に導入・応用できるのかを学んでいただくことで、皆様のスキルアップに繋げていきたいと思っています。(朝倉)
【講義内容】
・自己紹介 なぜ心と体の関係性を診るようになったのか?
・失敗談、危険性など
・朝倉の臨床手順(問診、検査、治療、その他)
・各種治療法の紹介
・内臓筋反射と感情経絡
・体から心へのアプローチ法
・ストレス疾患による問題の見分け方
・デモンストレーション
・参加者から質疑応答&デモ
・各種療法の紹介
講師プロフィール
朝倉 穂高(あさくら ほだか)
RMIT大学日本校卒、臨床歴は20年以上
カイロプラクティック理学士、応用理学士
健倖A&Hマネジメント代表
日本サイト研究会関東支部長